目的:小腸アニサキス症は術前診断に苦慮することが多く,緊急手術にて小腸切除となった症例が散見される.当院で加療した小腸アニサキス症例の診断や治療について検討したので報告する.方法:小腸アニサキス症と臨床的に診断した30例を対象に,治療法別にその成績を比較検討した.結果:内ヘルニアとの鑑別が困難で緊急の審査腹腔鏡を施行した症例は4例(13.3%)で,その全例で審査腹腔鏡による観察のみで終了し,術後1週間以内に全例軽快退院した.25例(83.3%)で保存的加療を選択し,いずれも入院後1週間以内に軽快退院した.1例は小腸の浮腫状変化が原因で腸重積となり,整復が困難なため回盲部切除を施行した.結語:小腸アニサキス症を疑った場合は,保存的加療を第一に考慮して良いと思われるが,内ヘルニアなどの緊急手術を要する疾患との鑑別が困難な場合は,躊躇なく審査腹腔鏡を施行し,早期に適正な判断をすることが必要である.
Obana et al. (Sun,) studied this question.