日本の環境社会学の特質と喫緊の課題は何か.まず創始者・飯島伸子の歩みに即して検討する.公害問題の実証研究をとおして独自に注目した加害・被害,加害者・被害者,被害構造という視点は日本の環境社会学の出発点となった.環境問題に主眼をおき,質的な現地調査にもとづいて,加害被害関係とコミュニティレベルに照準をあて,当事者の視点を重視するのは,日本の環境社会学の大きな特質である.環境問題の社会学は加害論・被害論・運動論・政策論からなるが,環境経済学や環境法学に比較して弱体な政策論の彫琢は今後の大きな課題である.
Koichi HASEGAWA (Wed,) studied this question.