近年,全球河川氾濫モデルCaMa-Floodにおいても,堤防を考慮した流出・氾濫解析が可能になったが,地域スケールにおける有効性は明らかにされていない.本研究では,堤防モジュールをCaMa-Floodの日本領域に導入し,令和元年東日本台風の信濃川, 千曲川, 阿武隈川を対象に,堤防の有無による流量や浸水範囲の再現性を比較した.その結果,モデルが高水敷を含めた河川流量を表現することが可能になり,流量の再現性(NSE)は0.52から0.81へと向上した.また,増水時に堤外地が水を貯えることにより,浸水範囲の過大評価も抑制された.一方,浸水範囲の見逃しの少なさを表す再現率は低下した.本研究は,一つの洪水を対象としたケーススタディだが,堤防を考慮したCaMa-Floodの有効性と課題を明らかにした.
SAITO et al. (Thu,) studied this question.