65 歳,女性。歯科口腔外科にて角化囊胞性歯原性腫瘍術後の経過中に,頭部の腫瘤が認められたため,当科を紹介され受診した。頭部に黒褐色局面を 3 カ所認め,病理組織学的にいずれも基底細胞癌(BCC)と診断した。頭部 CT 検査で大脳鎌の石灰化,胸部 CT 検査で二分肋骨を認め,また娘に同症の既往があり,Kimonis らによる診断基準から基底細胞母斑症候群(BCNS)と診断した。患者の末梢血 DNA を用いて本疾患の原因遺伝子の一つである PTCH1 を解析した結果,エクソン 7 に 1 塩基の欠失変異 c. 980delG(p. Cys327Phefs*15)がヘテロ接合型で同定された。本変異は,過去に報告されておらず新規の変異と考えられた。BCNS では経時的に BCC が多発する。とくに放射線治療後に照射部位に一致した皮膚に BCC などの腫瘍が発生することが知られており,放射線照射や紫外線曝露を避けるなどして BCC の発生リスクの軽減を図るとともに,非露光部も含めた全身の定期的観察が必要である。
NISHIDA et al. (Sun,) studied this question.