知覚や認知、意思決定という心理学定番のテーマは、これまで外界からの感覚入力に対する処理を主たる対象とし、身体運動とは独立に研究がなされてきました。しかし、身体を介してでしか環境に働きかけられないヒトにとって、「身体運動から独立した認知機能は存在しうるのか」、という問いは古くから存在し、身体を持たない人工知能の隆盛に伴い、改めて注目を浴びつつあるテーマです。本企画は、心と身体運動のメカニズムについての研究者が知覚・認知と身体運動の相互作用について、その最前線を報告します。道具使用の学習に伴う知覚変化、複数運動の同時学習を可能とする認知的文脈、身体性に基づいた言語空間の空間認知バイアス、聴覚リズムと身体運動の不可分性、など、様々な身体運動と認知の相互作用様式についての話題提供ののち、指定討論者のリードにより、「心の理解に身体性は本当に必要なのか」、という観点からフロアを巻き込んだ議論を行います。本シンポジウムは、心の研究における身体運動研究の価値を再考するきっかけになることを企図します。
Hagura et al. (Wed,) studied this question.