飲酒の文化や慣習は,対人関係のつながりを生むことや,ストレス解消の効用もある一方で,不適切な飲酒は,本人の健康や家族等の周囲の人へも深刻な影響を生じさせる場合もある。令和2年度の総務省統計局の国勢調査によると,日本においては,女性は1.97%,男性は 9.17%(95%ci: 8.76-9.57%)が アルコール使用障害が疑われる状態であり,平成25年に策定されたアルコール健康障害対策基本法においては,治療・回復に向けた地域の医療機関や自助グループ,回復施設等の関係機関の連携体制の構築が推進されている。したがって,アルコール問題を持つ者の治療・回復のためには,どのような理由から飲酒をしているのかを理解すること,さらには必要な支援の橋渡しをする必要がある。そこで,本シンポジウムでは, 1)アルコール嗜癖者・嗜好者における自伝的記憶の想起介入による精神的健康への影響,2)アルコール問題を持つ者を地域の支援につなげる実践活動,3)アルコール問題を持つ者が独身状態で断酒会へコミットメントする体験,の3点について話題提供をする。そして,今後のアルコールがもたらす機能に着目をしたうえで,必要な支援につながることや,利用を続けることについて,議論をする。
Kamada et al. (Wed,) studied this question.