生物は適応的に行動タイミングを調節するために,時間の経過を測る。このような計時を行うためには,生物は経験的にいつ事象が生じたかを記憶する必要がある。したがって,時間間隔の記憶形成は計時や生物の適応的な行動を支える重要な機能である。しかしながら,この時間間隔の記憶形成を担う神経メカニズムについては未だ明らかにされていない。発表者は,時間間隔の記憶を形成させる行動課題を用いて,薬理学的・化学遺伝学的に背側線条体と関連領域への操作を行い,それぞれの操作の影響が時間間隔の記憶形成に与える影響について検討した。本講演ではこれらの研究を紹介し,これらの研究結果と,近年発展した計時モデルである相対的細胞集団時計モデルに照らし合わせ,当モデルにおける時間間隔の記憶形成の位置付けについて考察し,加えて今後の研究の展望について述べる。
Nishioka et al. (Wed,) studied this question.