共同行為とは他者の行為に伴って調整される行為を指し(Sebanz et al., 2006)、先行研究はヒトの日常生活の要である協力のメカニズムを検討してきた。そしてただ他者と隣り合うときでさえ非意図的に行為や認知が他者の行為に伴って変化することが分かっている(Frith, 2012)。特に、そのうちの共同記憶効果は将来の協力につながるとされる(Elekes & Sebanz, 2020)。しかし先行研究は協力を促す共同注意による影響を見逃しており、発達的知見も欠いていたた。そこで講演者は、二人の注意の向き先を操作し、共同記憶効果を成人と幼児を対象に検討した。二人に同じ色または異なる色の標的を探すよう求めた結果、共同記憶効果が前者では探索空間の配置情報について観察され、後者では他者の行為対象について観察された。また、自他の課題を表象するようになる5、6歳で調べたところ、共同記憶効果の証拠は得られず、より遅くに発達する可能性が示された。一見他者と別々に作業をしている際に、お互いの標的やその周りの空間情報といった協力や競争などの基盤につながる潜在的な記憶が、二者の間に蓄積されることが示唆される。
Sakata et al. (Wed,) studied this question.