中国における一人っ子政策は、唯一の子を亡くし再び子どもを持つことが困難な「失独者」を生み、彼たちへの心理的支援が社会的課題となっている。現在、失独者への心理的援助には、政府や地域社会による支援サービス、互助グループ、自費でのカウンセリングなどが存在するが、膨大な数の失独者すべてに支援が届いているわけではない。地理的・時間的制約、スティグマ、知識不足、経済的負担などが主な障壁となっている。こうした状況を踏まえ、誰もが利用しやすい「自助的な心理的援助法」の開発が求められている。本講演では、他者支援に頼らず、失独者自身が主体的に実践できる心理的援助法として「自助的マインドフルネス・トレーニング(mbsh)」に焦点を当てる。文献レビュー、mbsh参加意図尺度の開発、参加意図・行動の規定要因の調査、スマートフォンアプリを用いた22週間の介入研究などの成果を紹介し、中国の文化的・社会的背景を踏まえたうえで、日本社会における喪失親支援への応用可能性についても議論する。失独者をはじめとする喪失を経験した人々の心理的回復と自立を支える支援の在り方を、実証的知見とともに広く共有したい。
Wang et al. (Wed,) studied this question.