Vuca時代と呼ばれる現代社会において,社会環境の急激な変動に柔軟に対応できる組織づくりが求められている。しかし,新たな制度・施策を導入しても,組織の実質的な変革が進まずに終わる例は少なくない。持続的な組織の発展を実現するために,組織成員による変化への抵抗の克服と,適応的な学習がより一層求められている。特に,職場環境や職務遂行文脈で生じる多様な変化に対し,“必要性を認識しながらも自身の行動を変容させることが難しい”という心理的ジレンマの解決が重要な課題となっている。本シンポジウムでは,「変化への抵抗」という伝統的概念を再整理し,昨今の組織が直面する状況を踏まえつつ,適応的な学習を促進するための心理的機序,およびそれを支える内的要因や環境要因の役割について検討する。変化への抵抗を多次元的態度としてとらえた定量的分析,多様な立場の組織成員が経験する変化への抵抗と対応の実態,変化への適応を支える学習に関する実証的知見を報告する。そして,組織心理学における本テーマの意義と展望に関する指定討論を踏まえて,今後の新たな研究課題を議論する。
Misawa et al. (Wed,) studied this question.