研究の目的の一つは、現実(場面における行動や心理)を理解することにある。しかしながら、現実の多様性や複雑さと研究によって明らかにされるものの間にある乖離の存在は、研究の限界などで指摘されてはいるもののしばしば無視されている。この背景として、知見の裏付けとなるデータの収集が困難となっていること、研究デザインの複雑化が現実場面と離れてしまっていることは否定できないことであろう。 本自主シンポジウムでは、共通テーマとして、”現実の世界と研究の世界の乖離”と設定し、研究ではとらえきれていない現実の複雑さや多様さ、ある種の研究手法が遠ざけてしまう現実、そして、その乖離に対してどのような橋渡しを行っているか/考えられるかということについて議論したい。 ”現実は現実の世界に、研究は研究の世界にある”(浦上・脇田,2008)という指摘にとどまらず、二つの世界をどのように考えるかということについて探索したい。
Asai et al. (Wed,) studied this question.