パーソナリティ特性の地域差を示す研究は近年増加しており,日本でも都道府県レベルにおけるBig Fiveパーソナリティ(吉野・小塩, 2021)やレジリエンス(Mieda, Yoshino, & Oshio, 2024)の平均値に一定の分散が見られることが報告されている。パーソナリティを始め心理特性の地域差の存在を示すことは,大規模な調査データを用いることで可能となるため,さまざまな国や地域で検討されている。一方,地域差の背後にあるメカニズムや方法論的な発展,地域差がもたらすアウトカムなど,心と周辺環境の相互的な関係性に着目した検討は十分になされておらず,研究の蓄積が求められている。本シンポジウムは,さまざまな地域差研究のアプローチを紹介することで,「地域差を示す」から踏み込んだ知見を提供することを目指す。具体的には,地域区分に着目した研究や効果量から地域指標の意味づけを試みた研究,変数間の関連が地域によって調整されることを示す研究などを通じて,地域差研究の広がりを提示する。同時に,文化や社会生態的な視点を交えながら地域差研究のこれからの可能性について議論を展開する。
Yoshino et al. (Wed,) studied this question.