精神的ストレスは小児アレルギー性疾患の増悪に関与する主要な要因の1つとして認識されている.患児をとりまく社会環境や医療環境の変化に伴い,その重要性が改めて注目されている.精神的ストレスは,視床下部−下垂体−副腎系および自律神経系の活性化に加えて,中枢神経系から末梢免疫系への直接的経路を介して好酸球性炎症を増悪させる.近年,これらの免疫応答調節機構に関与する遺伝子一塩基多型が明らかとなり,個体差を規定する分子基盤の解明が進みつつある.本稿では,精神的ストレスの知覚から疾患の増悪と治療に至る一連の過程に焦点をあて,神経内分泌系活性化と免疫応答制御および病態修飾における精神的ストレスの関与について概説する.精神的ストレスによって増悪する小児アレルギー疾患の病態を「Neuropsychiatricフェノタイプ」として捉え,その増悪機序を整理するとともに,患児および家族のquality of lifeの向上,ならびに治療方針決定における共有意思決定(shared decision making)を推進するうえでのメンタルヘルスアセスメントの重要性について考察する.
Miyasaka et al. (Fri,) studied this question.