内視鏡的逆行性胆道膵管造影(以下,ercp)による十二指腸乳頭部近傍の穿孔に対し,外科的ドレナージ療法を施行した3例を経験した.全例,総胆管結石症に対する待機的採石目的のercp中に発生した穿孔であった.症例1は穿孔と診断後,早期に緊急手術を施行し,術後合併症を認めなかった.症例2および3は胆管外瘻管理による保存的治療を試みられたが改善せず,穿孔から約50時間後に緊急手術を施行した.手術では,術前ptbdが留置されていた症例2を含め,3例すべてで穿孔部閉鎖,胆管・膵管外瘻,胃・十二指腸減圧チューブ留置,腸瘻造設を行った.保存的治療後に手術を施行した2例に術後腹腔内膿瘍を認めたが,治癒した.胆管,膵管,胃液・十二指腸液の3系統の消化液ドレナージ療法は,十二指腸乳頭部近傍の穿孔に対する有用な治療戦略の一つと考えられる.一方で,膵管ドレナージを追加することに伴う主膵管損傷などの新たな合併症発生のリスクが課題であり,今後,本術式の妥当性に関する検討が必要である.
Ishii et al. (Wed,) studied this question.