神経筋疾患の多くは進行性でかつ難治性であり,治療法は少ない.近年,その病態が明らかになりつつあり,新たな治療法が開発され始めている.脳に凝集体形成が確認され,細胞障害をきたす代表的な疾患であるアルツハイマー病では,脳に蓄積するアミロイドβを標的とした治療法が開発され,効果を認めている.筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)でも同様に凝集体形成が認められ,液―液相分離(Liquid-Liquid Phase Separation:LLPS)という現象が関与していることが着目されている.LLPSの制御破綻が生じるとアミロイド様線維が形成されるため,LLPSのメカニズム解明とその制御が治療法開発に繋がると考えられる.我々は,ALSの原因遺伝子であるC9orf72の遺伝子変異により生じる異常タンパク質がLLPSの制御破綻を引き起こすメカニズムを解明した.また,新たな相分離制御因子として,ジンクフィンガードメインがLLPSを制御する可能性を見出した.
Iguchi et al. (Thu,) studied this question.