目 的 助産師の乳がん早期発見につながる乳房ケアの実践状況と実践に関連する背景を明らかにする。 対象と方法 近畿2府5県の病院と助産所の助産師923名を対象に,無記名自記式質問紙調査を実施した。調査項目は,基本属性として,年齢,経験年数,乳がんに関する教育を受けた経験,就業場所(計4項目)と,乳がん早期発見につながる実践(以下,実践)として,「乳房ケア中に乳がんを疑った経験がある」,「乳がんに関する相談を受けたことがある」,「乳房ケア中に乳がん早期発見のアセスメントしている」,「BSEの指導をしている」,「Breast Awarenessの教育をしている」,「乳がんの啓発をしている」(計6項目)を「はい」か「いいえ」で尋ね,それぞれの実践しない理由についても回答を求めた。また,実践に関連する背景を明らかにするために,基本属性と実践において,χ 2 検定を実施した。 結 果 有効回答は,361名(39.1%)であった。実践は,「乳がんに関する相談を受けたことがある」214名(59.3%)が最も多く,次いで「乳がんの啓発をしている」188名(52.7%)であった。最も少なかったのは,「Breast Awarenessの教育をしている」61名(17.3%),次いで「BSEの指導をしている」106名(29.7%)であった。実践しない理由は,「乳がんという視点がない」「機会がない」が多かった。実践に関連する背景として,40歳以上,経験年数10年以上,就業場所が助産所,乳がんに関する教育を受けているが,実践している人が有意に多かった。 結 論 助産師の実践は,充分とは言い難い現状であった。特に,年齢や経験年数の低い助産師の乳房ケアに関する教育の重要性が示唆された。乳房の疾患も視野に入れたフィジカルイグザミネーションの向上など,乳がん早期発見などの幅広い視野を養う教育が必要であると考える。
Eriko TOMITA (Thu,) studied this question.