ニホンウナギを増やすにはシラスウナギの海から川への遡上を可能にする必要がある.柳川掘割は,フラップゲートにより塩水遡上を防いで農業用水を供給している一方,かつて生息していたニホンウナギが見られなくなった.本研究は,ゲート周辺で塩分動態調査と生物遡上のモニタリングを行い,また三次元流体シミュレーションによって塩水遡上を可視化した.そして,農業用水への塩分の混入を防ぎつつ,シラスウナギが遡上できるゲート運用を提案し,各種材料に基づいて合意形成を試みた.結果,ゲート管理者から試験運用の許可が得られ,シラスウナギの遡上が確認された.柳川市民が取り組みだしてから15年が経って解決策が見いだされ,断片的な状況証拠を含めて様々な材料を組み合わせて分かりやすく説明することで,合意を形成できることが示された.
YOKOYAMA et al. (2026) studied this question.