沿岸域の生物多様性・生産性を高める目的で実施されている下水処理場の季節別運転の効果とその季節性を明らかにするため,広島県呉市の広湾の事例を対象として数値実験を行った.季節別運転による水質の変化は,運転実施期間中の10~3月に限られ,栄養塩濃度は1割程度上昇すると評価された.一方,植物プランクトン濃度への効果は栄養塩よりも限定されるものとなった.原因は広湾の海水交換が速いためであり,季節別運転で増加した栄養塩が植物プランクトンの一次生産で消費される前に拡散してしまうと考えられた.2~3月に見られる植物プランクトンへの効果の低下も海水交換の季節性が原因であることが分かった.広湾の季節別運転が比較的効果的である時期は10~1月であることが示唆された.
HIGASHI et al. (Thu,) studied this question.