事前に極端気象を予測できる気象予測技術の重要性が高まっているが,高精度の気象予測に必要な計算能力は増大しており,従来手法による計算コストの抑制は限界がある.近年,量子コンピュータが潜在的な計算能力の高さから注目されているが,気象分野への応用は進んでいない.本研究では気象分野への量子コンピュータの応用可能性を探るため,雲の確率的な性質を表すモデルに適用された量子アルゴリズムを冬季東アジア域の循環場の状態遷移問題に適用した.その結果,古典的な確率的手法であるモンテカルロ法と同様の結果が得られた.本研究の結果より量子アルゴリズムは大循環場のようなマクロな気象現象の問題にも適用できることが示された.量子コンピュータを用いたより広範囲な気象分野への応用に向けた更なる知見の蓄積が重要であると考えられる.
MURAGUCHI et al. (Thu,) studied this question.