このシンポジウムでは、心理学の「心」が “heart” を強く連想するために、初学者や研究者の間で、混乱を引き起こしているのではないかという問題提起を行う。国際ジャーナルに発表した国際比較のデータおよび、「心理学」という学問の名称になった経緯、そして日本語の「心」が包括的概念であることによって、研究、教育を間違った方向に方向付けていないかという疑問、明治初期に名付けられた「心理学」の名称の由来を含めた仮説をまずは提示したい。その仮説の主要な論点の一つとして、「宗教との関わり」がある。それは「西欧的文化=キリスト教」と「日本的文化(日本人の精神風土)=仏教」による「心」の捉え方の違いであり、その違いが日本における「心理学」に対する誤解につながった面が多分にあると企画者は考えているのである。そこで本シンポジウムでは、心理学の導入教育の困難性の話題提供、カトリック司祭の神学的な見地からの見解の話題提供の後に、神経心理学、実験心理学、からの指定討論を行う予定である。
Shimada et al. (2025) studied this question.