心理尺度の標準的な構成法であるLikert法には、自分をよく見せるために行う回答に由来する社会的望ましさバイアスの問題がある。これに対して、望ましさを統制した項目を用いる比較型測定法とサーストン型項目反応理論モデルを用いれば、同バイアスの影響を除きながら精度の高い尺度構成が可能になる。しかし、効果的な尺度構成を行うためには、望ましさだけでなく項目のキー方向の統制など満たすべき各種要件があり、従来の尺度以上に統計学的・技術的な検討が求められる。そこで本公募シンポジウムでは、企画代表者らの研究グループで開発してきた比較型心理尺度の構成法について課題も含めて提示し、議論の機会を提供する。具体的には、岡田が比較型心理測定の概要と統計モデルについて、土田が社会的望ましさの代替指標となる自然言語処理技術について、丹が推奨される比較型尺度の構成法について、分寺が回答フォーマットの影響についてそれぞれ話題提供を行い、山形が指定討論を行う。本シンポジウムを、社会的望ましさバイアスに対して頑健な心理測定法の確立に向けた研究成果と技術、論点、課題を整理し議論できる場としたい。
Okada et al. (Wed,) studied this question.