1つの植物体に3つの果実および3つの側枝を着生させたキュウリのシンク・ソースモデルにおいて,果実の生育ステージごとの光合成産物の転流・分配について調査した.また,果実と側枝の生育制御方法を見出すことを目的とし,培養液のecがキュウリの光合成産物の転流・分配に及ぼす影響について試験を実施した.果実の生育ステージ別13c-光合成産物の分配パターンは,フィード節果実の開花前から果実肥大期にかけて,フィード節全体の分配率が25.4%から91.9%に増加した.また,果実肥大後期におけるフィード節への分配のうち,果実への分配率が最も高く63.2%であった.以上のように,キュウリにおいて果実の成長に伴って果実への13c-光合成産物の分配率が高くなることを明らかにした.異なる培養液ec条件下における13c-光合成産物の分配パターンを見ると,果実肥大中期において低ec区で高ec区よりフィード節側枝への分配がやや高かった.さらに果実肥大後期では,低ec区で側枝の分配率が高く,高ec区で果実への分配率が高かった.これらのことから,本試験において,低ec管理は側枝の成長を,高ec管理は果実の成長を促していることが推察された.ec制御は相対的に栄養成長,生殖成長のバランスをコントロールできる1つの方法であると考えられた.
Ito et al. (Thu,) studied this question.