本研究では,欧米を中心として広がりを見せる,バイオフィリアの概念を導入した環境教育実践の理論的枠組みや実践のアプローチ等の研究動向について,その詳細を明らかにすることを目的とした。バイオフィリアの概念を導入した環境教育実践について,論文検索プラットフォーム「Web of Science」,および,科学教育データベース「ERIC」を用いてシステマティックレビューを行い,また,“The Biophilia Hypothesis”(Kellert & Wilson, 1993)の執筆者,Kellert(1993),Lawrence(1993),Orr(1993) の提唱する理論を導入した環境教育実践に該当する文献を対象論文に加えたところ,最終的に18 件の文献が選出された。それらの文献を分析したところ,以下の研究動向が明らかになった。 バイオフィリアの概念を導入した環境教育の理論的枠組の検討に関する研究動向については,教育理論へのバイオフィリア概念の導入,他の学問分野や環境思想との関連づけ,Wilson のバイオフィリア概念から発展した理論の3 種の動向が主に見られることが明らかになった。また,バイオフィリアの概念を導入した環境教育実践のアプローチの研究動向については,野外自然体験,及び,生物学の生態分野を中心とした学習の2 種の動向が代表的に見られることが明らかになった。
Yōko Yamamoto (2025) studied this question.