私たちは,福島第一原子力発電所事故以降,福島県浜通りにおいて地域医療に携わりながら,原子力災害後の住民への健康影響について継続的に調査を進めてきた。日本の原子力災害対策は,さまざまな変遷を遂げながら「現場」での実効性のある対策検討が進められている。私たちは,過去3年にわたっての全国の原子力発電所周辺地域における聞き取り調査に加え,原子力災害協力機関と共に原子力災害bcp(事業継続計画)策定を通じて,運用課題の抽出を行なっている。今回,これらの活動を通じて得られた「現場からの声」を中心に,原子力防災,特に屋内退避をめぐる課題と背景を整理し,今後の検討に向けて重要となる論点を紹介する。
Yamamoto et al. (2026) studied this question.